「軽すぎて、これが機械式時計?」――手に取った誰もがそう呟く。リシャールミルコピーRM11-04。ケースはカーボンTPT(薄いカーボン繊維を特殊な樹脂で積層した素材)。F1マシンのモノコックにも使われるその塊から削り出されたトノー型フォルムは、見る角度で異なる木目模様を浮かび上がらせる。44mm×50mmのサイズは決して小さいとは言えないが、その軽さに最初は戸惑うほど。機械式クロノグラフでありながら、装着すると「何もつけていないのでは?」と錯覚する。
複雑機構の集大成
この時計の真骨頂は、自動巻きフライバッククロノグラフ。通常のクロノグラフは停止→リセット→再スタートと3回ボタンを押す必要があるが、フライバックはワンプッシュでリセットと再スタートが同時にできる。レースのラップ計測などに便利な機能だが、その機構は極めて複雑。さらに、12時位置にアニュアルカレンダー(日付・月の自動表示)と大きな日付表示窓。3時位置に30分積算計、9時位置にスモールセコンド。6時位置に12時間積算計。これだけの情報をスケルトン文字盤の中にまとめながら、視認性を損なわないデザインはさすが。
素材へのこだわり

ケースだけでなく、地板やブリッジにもグレード5チタニウムを採用。軽量化と剛性を両立させている。可変慣性モーメントのテンプを備え、衝撃や振動に強い。パワーリザーブは約50時間。自動巻きながら、手巻きのような巻き心地の良さも特徴。シースルーバックからは、コート・ド・ジュネーブ装飾や面取り研磨の美しさを鑑賞できる。防水は100m。日常使いの水濡れには十分対応する。
所有する喜び
リシャール・ミルの時計は、持っているだけで「自分は時計の常識を超えている」と感じさせる。RM11-04はその中でも特に「使える複雑時計」として設計されている。スーツには合わせにくいが、カジュアルな装いやモータースポーツ観戦、週末のドライブで真価を発揮する。価格は超高額だが、それだけの「唯一無二感」がある。もしあなたが「時計は工業製品の極み」と考えるなら、この一本は他に代えがたい選択肢になる。
実物を見ればわかる。写真では伝わらないカーボンの織り目の奥行きと、スケルトンから覗く歯車の連動。リシャール・ミルが切り拓く、時計の新次元。それがRM11-04だ。
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